わたしの手に欲情しているらしい

 わたしの手を見ると、性的な興奮を感じるという男がいる。わたしの手に欲情しているらしい。わたしの手を見ていると、たまらない気持ちになるのだという。わたしの手でからだを触って欲しい。わたしの手でなでて欲しい。わたしの手で自分のペニスを触って欲しい。わたしの手でペニスを刺激して欲しい。そう思っているのだろう。


 手だけで男を射精に導くことは簡単だ。大抵の男はわたしにからだを触ってもらえると思うだけで緊張している。軽くペニスに手を重ねるだけで男は究極の快感を味わうことになる。玉袋の下からゆっくりと袋全体を軽く触ってあげると男のペニスはさらに硬くなり、震えるようにそそり立ってしまう。わたしは男に奉仕するつもりはないから、あとは自分で処理させる。わたしの目の前で射精できることだけでも男たちは幸せに感じるそうだ。わたしの顔を見ながら、男たちはオナニーして射精する。わたしを目の前にしながら、わたしの膣の中ではなく、自分の手に射精するのだけれど、男たちは幸福そうだ。わたしの前で射精できるだけでも本望だろう。わたしの目の前で、男たちはわたしのからだに触ることもできないまま、わたしの膣に自分のペニスを挿入していると想像しながらオナニーしている。滑稽だけど面白い。わたしの男たちへの支配力を感じている。