思わずクスッとしてしまう

わたしの顔を盗み見るように、ちらちらと見る男。思わず見とれてしまい、釘付けになる男。いろんなタイプの男がいる。そうした男たちに、わたしは気さくに付き合うことにしている。軽い感じでコミュニケーションを取っていると、男たちもわたしに対して、気軽に接しているように見える。でも、男たちの内面はわたしともっと深く付き合いたいと思っている。要するにわたしのことを心の底では狙っている。だから、わたしが少しでもその男に、男としての興味があるように振る舞えば、男はたちまち本性をあらわす。わたしの顔やからだに魅了されているのが分かる。だから、わたしが男たちに少しでもからだを接触させてあげれば、男はたちまち興奮する。わたしがその男を好きなのではないかと勘違いしてわたしに夢中になる。あとは、無謀にもわたしにアプローチをかけてくる。でも、からだを許すことはない。男たちへのご褒美に、わたしは男と一緒に写真を撮ってあげることがある。男たちはわたしの写真を宝物のように扱う。大抵の男はわたしにすぐに振られることになるから、男たちにとって、その写真はわたしの唯一の思い出になる。男たちはその写真を見て必ずといってよいほど、オナニーをする。わたしの顔を見ながら、そして、わたしの服を想像力で脱ぎ捨てながら、わたしと交わる幻想を抱く。わたしの写真を見ながら、わたしのからだを愛撫し、わたしの膣に挿入し、射精するという一連の行動を想像して果てる。何人もの男がわたしの写真を見ながら、別の時間、別の場所でそれぞれわたしとセックスしているというはかない夢を見ながらオナニーしていると思うと、思わずクスッとしてしまう。