わたしのことを処女だと信じる男

わたしに夢中になっている男からみると、わたしには、もしかすると処女なのではないか、と思わせるような雰囲気があるのだという。わたしは誰とでも寝るような女ではないし、ほとんどの男がわたしのことを自由にすることはできない。男にとっては征服欲を打ち砕かれるような存在なのだろう。どんなにルックスに自信があって経験の豊富そうな男でも、わたしの気持ちを振り向かせることはなかなかできないから、遊び半分でわたしを誘惑しようなどと考える馬鹿な男は屈辱感を味わうみたいだ。なかなかわたしの心をつかむことができないので、最後にはわたしに本気でのめりこんでしまうみたい。


こうした男に対してはどこまで付き合ってあげるかが大事だと思っている。最初から断るのも面白くないので、最初のうちは男の誘いに乗ってあげている。男はわたしのからだが欲しいに決まっているので、機会があればわたしのからだに触りたくて仕方がないようだ。でも、わたしはさらっと身をかわしてしまうので、男はじらされているように思うのだろう。男のわたしのからだへの欲望が高まるにつれて、男はわたしのことを心から好きになってしまうようだ。そうなったら、もうその男はわたしの意のままになる。その段階になったら、わたしはもうその男の誘いに乗ることはない。いくら男がわたしのからだを欲しいと思っても、それ以上、その男と付き合ってあげることはない。


わたしをどうしても自由にできなかった男にとって、わたしは処女に思えるのだろう。