ある男は遠くの席からちらちらと視線を向けてくる

あるイベントのあと、そのイベントの参加者15人ぐらいで飲みに行った。男女比は半々ぐらい。いつものことだけど、まず、席に着くところから男たちの戦いが始まっているみたいだ。最初にわたしが座る場所を決めてしまうと、わたしに興味を持っている男たちがわたしの前や横に座ろうとして駆け引きをしはじめる。だから、今回はまず、男たちが座ったあとに、残っている席に座ることにした。


前からわたしに気があることが分かっている男の近くには座らないことにした。その男はわたしがどの席を選ぶかを気にしていたみたいだったけど、わたしが遠くの席に座ったので少し当てが外れたようだった。男女がほぼ半々なので、適当に近くの男女が仲良くしていればいいのに、わたしに魅了されているある男は遠くの席からちらちらとわたしに対して視線を向けてくる。わたしが隣に座った男と他愛のない話をしているのを羨ましそうに見つめていた。


それにしても他の女性陣がもう少し男をうまく扱えれば、男たちの興味が他の女性にも向かうかもしれないのにと思う。女同士で固まっているので、男たちの視線と興味が必然的にわたしに集まってしまう。もっともそれ以外の要素で男の視線がわたしに集まってしまうのはある意味で仕方のないことだとは思うけど、その場にいる男たちの視線のほぼ全部がわたしに注がれるのはなんだか気持ちの良いものではない。その場にいた男8人のうち、3人は程度の差はあるけど、以前からわたしになんらかのアプローチをしてきている男たちだった。わたしの隣に座った初めて知り合った男に連絡先をきかれたので、メアドと携帯の電話番号を教えてあげた。その時の3人の男の顔が面白かった。なんか、初めて知り合ったその男に3人の男は嫉妬しているみたいだった。


わたしは恋愛対象とは思っていない男とは平等に付き合ってあげている。さっきの3人もそうだし、もし、新しく知り合った男がわたしにアプローチしてくれば、彼とも他の男と同じように平等に付き合ってあげるだろう。


最後に記念写真を撮ることになった。今度はわたしの隣で写真を撮りたいと思う男がさりげなくわたしのまわりに集まってきた。アルコールが入っていることもあって、わたしに前から惹かれている年下の男がわたしの隣のポジションを取った。それだけでなく、どさくさにまぎれてわたしのからだに自分のからだを軽く接触させてきた。満員電車で軽く服と服が触れあう感じに過ぎないから、わたしにとっては大したことではないけど、その男にとって、わたしのからだに少しでも触れるということはたまらない気持ちなんだろうな。