わたしの顔を見つめさせてあげる

わたしの顔を見つめさせてあげることは、男たちにとって最高のごほうびなのだろう。視線にわたしが目を合わせてあげるだけで、わたしに恋愛感情を抱いている男たちは上気して身震いがするのだという。


少しの時間であっても、わたしと見つめ合えるのだから、無理もないでしょうね。わたしが男と見つめ合ってあげると、男はまるでわたしが自分のものにでもなったかのような錯覚に陥るみたいだ。恋愛関係にでもなったかのような気になるのだろう。わたしはいろいろな男の視線をどうしても集めてしまうから、人に見られることなんてなんとも思っていない。特に、わたしに欲情した男はなんとかしていつもわたしのことを見ていたいのだということも分かっている。


男を見つめてあげることなんて、わたしにとっては取るに足らない小さなこと。なんとも思っていない。でもそれだけで舞い上がってしまう単純な男も少なくない。