男女同権

男女同権なんてばかみたいだと思う。男は男で、女は女だから。


わたしは女でいて、損したことなんてない。男はわたしを得るためだったらどんなことでもしたがる。
男たちは少しの時間でもわたしと一緒にいたいと思う。わたしと一緒に外を歩くだけでなんともいえないような気分を味わうらしい。
わたしはどうしても、男たちの視線を集めてしまう。わたしと一緒にいる男も注目されることになる。
男たちは他の男にうらやましいと思われることが快感なのだという。実に陳腐な快感だと思うけど。


そうした快感と引き換えに、男たちはわたしの心をつなぎとめておこうとわたしをよろこばせようとする。
そこに男女同権なんて存在しない。


どうしても自分の思い通りにすることができないから、思い余ったのか、わたしのことが憎いなんていう男がいるけど、そういう男の頭の中で、わたしはどのように思われているのか、なんとなく気持ち悪かったりする。