大きな違い

突き放せば突き放すほど、男って追いかけたくなるものらしい。いつかはわたしが自分のものになると妄想している男。私の心が振り向くまで頑張るのだという。でも、いくら頑張ったからって、望みが叶うわけじゃない。


吸い寄せられたかのように、わたしの顔をみながら、わたしを口説こうとする。でも稚拙すぎて、まるで子供みたい。どんなに頑張っても、あなたをわたしが好きになる可能性はないとはっきりといってあげた。


でもあきらめきれないのがわかる。男ってやさしくされるとすぐに相手にのめり込んでしまう。わたしが気軽に声を掛けてあげると、最初にぞくっとしたのだそうだ。これはよく言われる。誤解を与えたのはわたしかもしれないけど、わたしがそんなに簡単に男のことを好きになると勘違いするほうが自信過剰だと思う。


ずっとわたしのことを想い続けていたなんて告白されることもあるけど、それもわたしの知ったことではない。ずっと想っていたということは、ずっとわたしのことを考えながらオナニーしていたのでしょうね。隠そうとしてもすぐに分かってしまう。だから、わたしの前で告白されても、要するにこの男はわたしとセックスがしたいんだということが本音だということが分かるので、つい心のなかで笑ってしまう。


男にとって、わたしとセックスできるか、それともわたしのことを考えながらオナニーするしかないのかって、天と地の差なんだろうな。選ばれし者はわたしと抱き合うことができて、わたしの本物の唇の感触を味わいながらキスをして、わたしの本物の膣の感触をペニスで味わいながら射精することができる。


でも、大多数の男は、わたしの顔やからだを想像したり、わたしの写真を見ながらわたしとキスしたり、わたしと抱き合うのを妄想する。そして、わたしの膣に自分のペニスを挿入して動かすことを夢見ながら、自分の手に射精する。


そんな男たちにとって、わたしの膣は永遠の夢なんだろうな。