二人の男を競わせてあげた

男って、自分一人だけ宛にメールを欲しがるみたい。ちょっとした連絡だけだったので、男ふたりを宛先にしてたわいもないお願いメールを送った。ふたりともわたしのことを狙っているのは分かっているのだが、メールを同報で送ってあげた男同士にちょっとした競争心が芽生えてしまったみたい。


両方の男のどっちがいいかとか、そんなことは全然考えていない。どちらも特に恋愛対象となるような男とは見ていない。だけど、男たちの立場からすれば、相手よりも自分に興味を持ってもらいたいもののようなのだ。たいしたことのないメールでも、わたしにのめり込んでいる男からすれば重要なのでしょうね。


結局、ある頼み事について、返事の早かったほうの男に頼んだんだけれど、もう1人の男は嫉妬してしまったみたい。その頼み事に応じることで、返事が早かったほうの男は少なくとも何時間かは、わたしと二人きりになることができた。返事が遅かったばかりに、わたしと二人きりになるきっかけを失ってしまった彼。ちょっと淋しそうにしてた。もっとも、二人きりになったからって、何かをさせてあげたわけじゃないけどね。