二人の男を競わせてあげた

男って、自分一人だけ宛にメールを欲しがるみたい。ちょっとした連絡だけだったので、男ふたりを宛先にしてたわいもないお願いメールを送った。ふたりともわたしのことを狙っているのは分かっているのだが、メールを同報で送ってあげた男同士にちょっとした競争心が芽生えてしまったみたい。


両方の男のどっちがいいかとか、そんなことは全然考えていない。どちらも特に恋愛対象となるような男とは見ていない。だけど、男たちの立場からすれば、相手よりも自分に興味を持ってもらいたいもののようなのだ。たいしたことのないメールでも、わたしにのめり込んでいる男からすれば重要なのでしょうね。


結局、ある頼み事について、返事の早かったほうの男に頼んだんだけれど、もう1人の男は嫉妬してしまったみたい。その頼み事に応じることで、返事が早かったほうの男は少なくとも何時間かは、わたしと二人きりになることができた。返事が遅かったばかりに、わたしと二人きりになるきっかけを失ってしまった彼。ちょっと淋しそうにしてた。もっとも、二人きりになったからって、何かをさせてあげたわけじゃないけどね。

もったいない

男の優越感と悲壮感って紙一重なのだと思う。


ちょっとだけだけど、気を引いてみたい男がいた。いつもはそういうことはしないのだけれど、わたしのほうからいろいろとわたしとふたりきりになる機会を作ってあげた。たぶん、わたしが彼に気があるということを感じ取ったのだろう。彼のほうもわたしのことを積極的に誘ってくるようになった。男ってけっこう計算高いところがある。この女だったらどこまで付き合おうとか、どうしようとか、いろいろ考えているみたいね。


これは推測なんだけれど、最初は彼はわたしのことをそんなにタイプだとは思っていなかったみたい。でも、わたしの誘いを断ることはなかった。わたしの誘いを断るのはもったいないと考えていたみたいね。恋愛にもったいないもなにもないと思うのだけれど、そう考える男って実に多いのだ。


そう考えていると、なんとなく彼に醒めてしまった。でも、今度は逆に彼がわたしに夢中になってきてしまった。最初はわたしと付き合えることで優越感を持っていたのでしょうね。わたしが彼と会うのを面倒に思い始めると、なんだか急にわたしのことを独占したくなってしまったみたい。


そうすると彼の顔には悲壮感が表れ始めた。わたしが他の男といると嫉妬をするようになり、必要以上にわたしのからだに触れている時間が長くなった。きっと、わたしを他の男に取られたくないとでも思っているのでしょう。


何かにつけてわたしのからだを触りたがる男。からだに接触していれば、わたしのこころが離れていかないとでも思っているのかもしれない。いくらからだをだきしめても、こころまで縛ることはできないのにね。

軽い接触だけなのに

女にからだを触ってもらうということは、どんな男でもうれしいものなのだと思う。


わたしは何の意識もせずに男の手を握ったり、つい男のからだを抱きしめてしまったりすることがある。でも、別に相手のことを男として意識しているわけではない。つい調子に乗ってしまうこともある。触ってしまうと行っても、男の手に軽く自分の手を重ねたり、男の胸に自分の胸を軽く接触させる程度のことなので、取り立ててどうということはない。

でも、男って、この程度でも勘違いしてしまうことがあるので気をつけないといけない。服のうえから軽く抱くのと、はだかで抱き合うのは全然違うことなのに、ちょっとわたしが触ってあげただけで、もうわたしとセックスできるのではないかなどとソワソワする男もいる。

はっきりいって勘弁して欲しい。

早漏くん

わたしとセックスするのだったら誰だって早漏になってしまうみたいなことを言われたことがある。

もちろん、がまんできなくてすぐに射精してしまった言い訳かもしれないけどね。


男に初めてセックスさせてあげるとき、期待もあるし、不安もないわけではない。何回かわたしのからだを抱かせてあげている男の場合だったら、どういうセックスになるのかが見当が付く。だけど、初めての男の場合、外見からだけではからだの相性や相手のセックスが分からないこともままある。


からだを最初にだきしめさせてあげた段階で、この男とはまず相性が悪いと思って後悔することもある。ただ、かわいそうだから、そう思っても、その場でセックスを切り上げることはしないことにしている。とりあえず、射精まではさせてあげるやさしさは持っているつもりなのよね。

そんなとき、その男が早漏だとラッキーだと思う。せがんでもセックスは2回やらせないから、最短1分ぐらいでその男とはサヨナラできる。


それにしても、射精の早い男は本当に早い。確かにわたしと抱き合えるのだから、男にとってはなかなか射精をがまんできないのでしょうけど、わたしの膣に入れる前に、射精してしまう男とか、入れることができても、ペニスを少し動かしただけで、射精してしまう男もいる。


そんな男たちのなかでも印象に残っている男がいる。手で軽くペニスを触っただけで、もうヌルヌルになってしまった彼。わたしが上に乗り、ペニスを膣にゆっくりと挿入させてあげた。その挿入感だけで彼はがまんできなかったみたい。一度腰を沈めて、そのあとペニスを膣から抜いたら、そこで彼は射精してしまった。動いたわけでも、膣で締め付けてあげたわけでもない。

わたしの膣に自分のペニスを入れられたというだけでもうがまんできなかったのだという。

まあ、挿入させてあげる前に、見つめ合いながらキスをさせてあげたり、いろいろと欲情させてあげたから、それだけでも精神状態的にも肉体的にも射精をがまんできる限界を超えていたのでしょうけど。

ただ、そこまでだったら、そんなに印象的ではないし、その程度の早漏男は何人か経験しているのだが、彼はあまりに快感が強すぎたのか、失禁してしまったのだ。要するに、射精したあと、おしっこをもらしてしまった。もちろん、わたしの膣の中でではなく、ペニスを抜いてからだけど。

そのときは許してあげた。よっぽど気持ちよかったんでしょうね。ちがうかな。

飲み物は買わない

わたしはかなり前から缶入りの飲み物とかペットボトル入りの飲み物を買わないようにしている。いつもマイボトルを持ち歩いている。


というのはわたしの飲んだ後のペットボトルや缶を拾っていく男がいるのを見つけたことがあったからだ。それも一度だけではない。


わたしが口を付けたものを欲しがる男の心理って、まったく分からないわけではないけれど、少し気持ちが悪い。わたしが飲んだ部分に自分の唇を重ねて、わたしとキスでもしている気分を味わいたいのだろうか。


どうでもいいことなんだけど、わたしとキスはおろかろくに会話もできない男が、わたしを自分のものにしたいなんて考えているなんて、なんだか高望みというか、かわいそうにも思う。

軽いハグにやきもちを焼く小男

自分の都合のいいように考える男って実に多い。

わたしに思いを寄せている男。わたしは全然男として意識していなかったので、特に飾ることもなく、ずけずけと物を言っていた。その男の気を引くつもりもないし、はっきりいって眼中にない存在の男だったから、いわゆるタメ口で、会話してあげていた。


わたしが気さくに話をしてあげているのを、何を勘違いしたのか、わたしがその男に好意を持っていると思ってしまったらしい。その男は、わたしが気さくに接しているのは、わたしとの心の距離が近いからだといいように解釈している。でも、もし、わたしが本当にこの男のことを好きなのだとしたら、もうとっくにこの男のことをわたしの思うがままにしているはず。


傑作なのは、わたしがその男の目の前で、他の男に軽くハグさせてあげていたら、わたしがその男に焼き餅を焼かせて、気を引くためにそうしているのだろうなどと思いこんでしまったことだ。眼中にないから、そうしただけなのに、なんて都合のいい解釈なんだろう。思わず笑いそうになってしまった。実際、その男はものすごく焼き餅を焼いたんでしょうけどね。

ハグっていっても、アメリカならエチケット程度の軽いからだとからだの接触だけだけど、その男にとっては、わたしのからだが他の男と接触するのを見るのがかなりつらかったみたいだ。なにせ、その男には指一本、わたしのからだに触らせていない。それなのに他の男には簡単にハグさせてあげたのだから、嫉妬してしまったみたい。でも、君のことは何とも思っていないのだから仕方ないわよね。


男って、嫉妬するとからだがムラムラしてくるということは知っている。こういうとき、わたしにのめり込んでいる男たちは、わたしのことを思い浮かべながら、オナニーすることが多いみたいね。きっとわたしと抱き合うのを想像しながらむなしく1人で射精するのでしょうね。

潮時

人間関係を整理整頓しなければならないときって時々ある。

男がわたしのことを独占したくなって、少しおかしくなってしまったとき、もうこの男との関係は潮時なんだろうと思う。

あるいは、何人かの男がわたしをめぐって足の引っ張り合いをし始めたとき、わたしは彼らとの関係を終わらせることにしている。

でも男は物じゃないから、整理整頓するにも一苦労する。男の人間性が出るのはわたしがその男との関係を終わらせようとするときだ。

ぶざまな男は、ぶざまにわたしに懇願してくる。

昨日、ある男との関係を終わらせた。わたしとどうしても結婚したいとしつこいからだ。話がこじれて延々と同じ話の繰り返し。修羅場にはしたくないんだけど、男の思い込みが激しいと時として別れ話が長引いてしまう。

男が精神的に辛いのは分からないことではないけどね。