二人きりになる機会があったら絵美さんのことを押し倒したい

いろいろな男がわたしとの結婚を望んでいる。普通、結婚って慎重に考えてするものだと思うけど、わたしと出会うと、かなりの男が衝動的に結婚するのはわたししかいないと思ってしまうみたい。


知り合ってすぐに結婚を申し込まれたことが何度もある。気を持たせるのは悪いから、すぐに断ってあげているけど、男ってわたしを独占したくなるものらしい。結婚を申し込まれて断った男にはエチケットとしてもう二度と会わないようにしている。男にとっては玉砕だろうな。でも、そうした男の大部分はわたしをあきらめきれずに、ずっとわたしのことを想い続けているみたいね。わたしとの生活を妄想したり、わたしと何度も抱き合うのを夢見ている。


そうした男たちに、もしわたしから連絡してあげたらどんな反応をみせるだろう。わたしとセックスできるのではないかという期待をちらつかせれば、男は何でもいうことをきく。セックスはおろか、一度もキスもしないうちにわたしに結婚を申し込んでくる男たちもたくさんいるけど、そういう男たちは簡単にわたしの奴隷にすることができる。というか、みんな奴隷にしてもらいたくてうずうずしているようね。


色々な男に対してそれぞれ少しずつ夢を見せてあげれば、実に色々な男がわたしのまわりを取り巻くようになる。危険なのではないかと思うかもしれないけど、こそこそするのではなく、たくさんの男とオープンに接していれば、それぞれの男が互いに嫉妬し合い、牽制しあうから、わたしにとっては逆に安全。


男の嫉妬って面白い。あいつが絵美さんことを「〜〜」って言っていましたよ。なんてわたしに告げ口するのだ。要するに相手を蹴落として、自分がわたしに気にいられたいということでしょう。告げ口する小さい男だということを自分から認めているだけなのに、男って馬鹿みたい。


この前なんか、〜〜がわたしと二人きりになる機会があったら絵美さんのことを押し倒したいって言ってましたよ、なんて告げ口してきた男がいた。男同士なんだから、そんな話ぐらいするのが当たり前でしょう。こうした告げ口で相手を蹴落とそうとするなんて実に小さい男だ。わたしと二人きりになったとしたら、わたしを抱きたいと思わない男なんてまずいない。だから、男たちがわたしの陰でこんな話をするのはむしろ当たり前なのに。